ミントグリーン~糖度0の初恋~







踊子さんをきっちりお見送りして、玄関の鍵を閉める。


振り向けばいつも通りの私とテディだけの部屋。



「……寂しいな」


思わず一人言がこぼれた。



丸2日1人じゃない時間を過ごしたら、元に戻っただけなのにものすごく心細くなる。



一人暮らしって厄介なんだなと初めて気付いた。



最初の『不安』や『孤独』を乗り越えて、1人に慣れたはずなのにちょっとしたきっかけであっさりと元に戻ってしまう。


これも何回か繰り返せば慣れるものなのだろうか?







「さてと」


わざと大きめの声で切り替えて、テーブルのスマホに手を伸ばした。


時計を確認して、電話よりメールの方が迷惑にならないだろうと判断して新規メールの作成画面を呼び出す。



宛先はもちろんシンタくんだ。


あれから1度だけメールをもらっていた。




【熱下がった?】



たった一行だったけど。







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