ミントグリーン~糖度0の初恋~
「東京に行っても、日吉とは離れたくないから…――」
「ごめん!
カイチくん、ごめんなさい!!」
最後まで聞かないで頭を下げた。
これ以上カイチくんに告白を続けてもらうのが申し訳なくなったから。
答えが決まっているのに、こんなに素敵な告白を最後まで聞く資格もないように思えた。
でも、雲ひとつない青空をバックにハの字眉毛で固まってしまったカイチくんの静止画像に心が痛む。
やっぱり最後まで聞くべきだったかな?
あぁ、私また自分が発した言葉に一瞬で後悔してるよ…。
「あ、あの…日吉?」
今にも泣き出しそうな表情で私を見つめるカイチくんの姿に私も泣きたくなった。