ミントグリーン~糖度0の初恋~
~挿話~
私が10才の夏。
大好きだった清雲兄ちゃんが亡くなってしまった。
かなりやんちゃな性格で高校は退学になるし、警察のお世話になることも一度や二度じゃなかったけど、それでも清雲兄ちゃんは私たち家族の太陽だった。
我が家で一番明るくて、優しかった清雲兄ちゃん。
高校を辞めてからライフセーバーになりたいと新たな夢を見つけた矢先に海で溺れていた少年を助けて死んでしまった。
突然悲しみの底に突き落とされた私たちにかけられた言葉は
『これ以上悲しいことなんてこの先ないから』
弔問に来てくれた人たちが口々にそう言ってくれた。
私はその言葉に必死にすがって、これから先はもう悲しいことなんて起こらないんだと言い聞かせることで清雲兄ちゃんの死を乗り越えた。