スイートキス*フォンデュ
「ちょっと来い」
とさっきの焦っていた声とは裏腹に拓斗の声がは低くて冷たい。
拓斗……怒ってる。
腕を掴まれたまま拓斗の足が止まった先は誰もいない図書室。
「……拓斗、痛いよ。離して」
「大嫌いなんて平気で言うからだろ」
「だって拓斗が気付いてくれないのがいけないんだもん!」
「は?」
そうだよ、いけないのは拓斗だもん。
拓斗がわたしが隠した言葉に全然気付いてくれないから1年記念日なのに
こんなことになったんだ。