私の人生を決めてください
暗闇
「花菜、俺たちしばらく会わないにしよう」
彼の言葉にわたしは息を呑んだ。
全身の血が冷たくなっていく感覚が襲う。
「え……どうして?」
長い付き合いの中でわたしは彼をないがしろにした。
新しくできた友達を優先して彼との約束を破った。
夜ふかしも沢山した。
彼はまるでお父さんみたいに注意してくる。
わたし達の感覚は家族に似ていた。
でも家族じゃない。
無条件では愛せない。
そう、突き付けられた気がした。
「俺が、いない方がいいと思う。
こんなこと、言いたくないけど、お前俺の事なんだと思ってる?」
ひやりとした。
いなくていいと思ったのはわたしの方だ。
「いやだよ……離れたくない……」
涙が止まらない。
離れるなんて考えられない。
離れていかないで。
「お願い!わたし直すから!」
狭い車内で声が響く。
思わず伸びた右手で彼の左腕の服を掴む。
「わたしの悪いところ直すから!離れるなんて言わないで!」
全身の熱は今涙となって体外へ出ていく。
彼の手が私の右手に触れた。
暖かいぬくもりに一瞬心が浮いた。
だが、その手はわたしを温めるためのものではなかった。
そっと彼はわたしの手を左腕から離した。
「花菜ごめん。……今はお前のそばにいられない」
目の前が真っ暗になった。
「……家まで送る」
暗闇のなかで彼の声と車のエンジン音が聞こえた。
彼の言葉にわたしは息を呑んだ。
全身の血が冷たくなっていく感覚が襲う。
「え……どうして?」
長い付き合いの中でわたしは彼をないがしろにした。
新しくできた友達を優先して彼との約束を破った。
夜ふかしも沢山した。
彼はまるでお父さんみたいに注意してくる。
わたし達の感覚は家族に似ていた。
でも家族じゃない。
無条件では愛せない。
そう、突き付けられた気がした。
「俺が、いない方がいいと思う。
こんなこと、言いたくないけど、お前俺の事なんだと思ってる?」
ひやりとした。
いなくていいと思ったのはわたしの方だ。
「いやだよ……離れたくない……」
涙が止まらない。
離れるなんて考えられない。
離れていかないで。
「お願い!わたし直すから!」
狭い車内で声が響く。
思わず伸びた右手で彼の左腕の服を掴む。
「わたしの悪いところ直すから!離れるなんて言わないで!」
全身の熱は今涙となって体外へ出ていく。
彼の手が私の右手に触れた。
暖かいぬくもりに一瞬心が浮いた。
だが、その手はわたしを温めるためのものではなかった。
そっと彼はわたしの手を左腕から離した。
「花菜ごめん。……今はお前のそばにいられない」
目の前が真っ暗になった。
「……家まで送る」
暗闇のなかで彼の声と車のエンジン音が聞こえた。