悪趣味系男子とゆかいな二組さん
一方こちら中條旭川高校の三階角部屋 二年二組。


ドアが派手に開いて、柔道着を着たいかつい男が飛び込んできた。

「たっつーん!」

何事か?というほど爆音だったに関わらず、二組メンバーは一瞥して無視。

どうやら日常風景の一つのようだ。


「は。」
牛乳のストローを加えためがね男たっつんは、やかましい男に背を向けて答えた。

背中に 話しかけるなオーラが全開であるにも関わらず、飄々と話し始める。

「今日の朝パンを食べようとしたらさ~なんと!すごいことが!」

「バーカ。あーほ。つまんなーい。」

「おれまだなにもいってないじゃん!」

柔道着の裾を目元に寄せておよおよと泣く真似をする。


「どうせ、リモコンでも間違えてかじったんだろ?くだらなさすぎて飲んでる牛乳鼻から出そうだわ。」

「ちがうし!妹の靴下だし!」

「残念ながら何も誇れるポイントはない。くだらない会話で三分も損をした!三百円給料をくれ。」


そう言って、たっつんは1Lの牛乳パックを飲み干したらしく。カバンの中からおもむろに二本目をとりだした。

まだ飲むのか。

「たっつんっ俺への愛が全然ない!!」

と話が収束を迎えると思いきや、今更ツボにはまった人が一人。

「ぐはっはっははははははぁ!」


地鳴りのような彼女の笑い声は止まらない。


もはやなにが面白かったかもわからない。

「きゃはははははは。うふぁははは!」

唸り声のような彼女の笑いと。

「たっつんのばかやろぉぉぉぉ。」

柔道着の叫び声で



ミルク男は、牛柄のmy筆箱を眺めながら。

「カオス。」

そうつぶやいたのであった。
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