一輪の花
彼女はそのまま電話を切った。
静かにベッドに倒れ込んだ彼女はそのまま眠りに就いた。
いや、眠りに就こうと努力した。
流れる涙は止まらなかった。
「明日は仕事なのに…」
朝、目覚まし時計のアラームが鳴り彼女は目を覚ました。
鏡を見ると目が腫れていた。
急いでお風呂に入り、濡れたタオルを目に当て出勤の支度をした。
その日は晴れていた。
後悔する時は来るかも知れないと思った。
現に今彼女は少し後ろめたかった。
それでも前に一歩進もうと決意した。
太陽に背を押され彼女は職場に向かった。
部屋の窓辺にひまわりの、花が見えた。