シャドウさん
それから、もうひとつ気になることがある。
『シャドウさん』は、私が意識を失う間際に、必ず何か言葉を残す。
それは、いつも同じ言葉。
でも、それが何という言葉なのかはわからない。
夢の中だからなのか、『シャドウさん』の声は、いつもあまりよく聞こえないのだ。
お母さんには、この話をするといつも心配されたけど、友達の間では、この話は一種の笑い話のようになっていて、いつの頃からか、私もあまり、この夢を恐ろしく感じることは無くなっていった。