同じ願いで
家に帰ると、すぐに祐に電話した。
『もしもし』
「あっ、祐。今帰ってきたよ。」
『ふ~ん。今どこ⁇』
「家だけど…」
『じゃあ、今から行くわ。』
そう言ってすぐに電話を切った祐。
今から家に来るの⁇
洋服の洗濯とかはお母さんがやってくれたから、後はタンスに直すだけだし…
そう思いながら、片付けをしていた。
-ピンポーン
祐だ‼︎そう思って、急いでドアを開けた。
「よっ。」
そこにいたのは、茶髪だったはずの髪の毛が真っ黒になった祐。
「その頭…どうしたの⁇」
私、黒髪になった祐にドキドキしてる。
「え、あぁ、これな。撮影だってよ。」
「そうなんだ。似合ってるね♪」
そう言って、玄関に立ったままキスをした。
「俺、チョー萌音不足。」
祐を下から見上げると、顔を逸らされた。
「見んなよ。」
そう言って私の顔を自分の胸板に押し付けた。
「祐~、苦しいよ~っ。」
そう言うとフッと笑って、ポンポンと私の背中を叩きリビングへと歩いて行った。
「も~、祐ってば。」
そうは思いながらも私は久しぶりの祐にドキドキしていた。