同じ願いで
その亜子の言葉を聞いて、麻衣ちゃんは甲高い声で笑いだした。
「それ、本気で言ってんの⁇じゃあ、あいつ倒してから言えば⁇」
そう言って指差した人は、相撲部のエースと呼ばれる男の子。
余裕でしょ。
あんな男、すぐにぶっ倒してやれる。
「どーしたらいいの⁇投げるの⁇叩きつけるの⁇」
そう私が萌音ちゃんに聞くと、明らかにバカにしてきた。
「投げれるの⁇早くやりなさいよ。」
麻衣ちゃんにそう言われ、私はその一番大きい男子を投げた。
亜子はドヤ顔をしていて、他のみんなはポカーンとしている。
投げられた張本人もびっくりしている。
「はっ…。お前、ウソだろ…⁇」
そういって少しずつ後ろに下がっていく麻衣ちゃん。
女って怖いね。
ある出来事がきっかけでこんなに言葉遣いが悪くなるんだもん。
「萌音、大丈夫⁇」
私に近寄って背中をポンポン叩いてきた亜子。
「大丈夫だよ♪ちょっと重かったけど余裕だった!」
そう言うと、私に倒された相撲部の男子がキレた。
私が悪いの⁇