同じ願いで
「俺…フラれたんだ…」
ボソッとつぶやく祐。
フラれた…⁇
「萌音が祐の事フルわけない‼︎」
私は怒鳴った。
「今まで一緒だったのに、まだ萌音の気持ちに気づいてないの⁉︎萌音は、祐が好きだった‼︎誰よりも祐の事、愛してたんだよ⁉︎」
なんで信じてやれないの⁉︎
そう思った。
祐はわかっていると思っていた。
萌音の親友として
祐の友達として
私も取り乱れてしまった。
「俺、フラれてんだろ…っ。」
祐は、おかしくなった。
祐って、こんなにメンタル弱かったの⁇
いや、違う。
"萌音"だからだ。
萌音だからこんな風になっちゃったんだ。
「もういい。祐なんてしらない‼︎」
それだけ言って私はその場から逃げた。
これ以上、こんなネガディブな祐を見たくなかった。
「亜子…どうした⁇」
おもわず慎也の家に走って行ってしまった。
慎也はビックリしていたが、慎也の顔を見た瞬間、子供のように泣いてしまった。
「とりあえず、中入って。」
中に入った瞬間、慎也に伝えようとした。
「萌音が…っ…祐もっ…」
言葉になってないことはわかってる。
でも次から次に涙が出て嗚咽も止まらない。
「亜子、落ち着いて。」
そう言われ、ソファに座らせられた。