同じ願いで


担任の森は、どうやら生徒と仲良くなりたいらしく、堅苦しいのが嫌いだとか。





それでよく先生になれたよね。





でも、堅苦しくないならいっか♪




それから学級委員を決めることになった。





私はやる気なんてなかったし、どっかの真面目さんがやってくれるんだと思っていた。





「ねぇねぇ、祐がやりなよっ」




ふざけながら祐の腕をツンツンしてみた。




はぁ⁉︎なんて顔してこっちを見てきた祐に笑いが出た。





「せんせー…近藤さんがやりたいって~。」




先生に聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声でそんな事を言い出した祐を慌てて止めに入った。





その止めに入った声が意外と大きかったらしく、先生に注意された。





「お前ら、意見があるなら言え。」




なんて言われて、なんにもありませーん。って私が言う前に





「近藤さんがやりたいって言ってました~」





なんて祐の爆弾発言。





この人…今なんて言った⁇






性格わる~っっ‼︎






みんなの視線が集まり、女子は嬉しそうに目をキラキラさせていた。






1人、亜子を除けば…。






学級委員っていうガラじゃない私がやりたい。なんて言うわけがない。







亜子、すごくびっくりしてるよ…。






「近藤、ありがとう‼︎」





先生もなんだかんだ嬉しそうだ。





「先生~、俺もやる~。」





ある男子がそう言ったら、ほかの男子も次々と手を挙げ始めた。





え、みんなそんなにやりたいの⁇






「先生、男子2人だったらダメなんですか⁉︎」





答えはわかっているけど、先生に訴えてみた。






「じゃあ近藤。お前が男子を指名しろ。」




あ、私が指名していいのね⁇





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