同じ願いで



「森山…」



飛行機の中でも仕事をする森山は、俺の言葉が聞こえていないのか反応がなかった。





「次…いつ沖縄に行く⁇」




「…は⁇いま行ったばっかじゃん。」




明らかにバカにしたように鼻で笑った森山。





「お前が俺に自由時間をくれなかったから…」




俺に自由時間があったら萌音と会えたかもしれない。




そう考えれば考えるほど仕事のスケジュールを恨んでしまう。




「それがお前の仕事だ。文句があるならもっとデカくなって言え。」




森山の言っている事は理解できる。



バカなこと言ってるって自分でもわかってる。




ただ、空港で見たあの光景が頭から離れねぇんだよ。




早く…萌音に会いたい。



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