同じ願いで
「祐。よく頑張ったな」
沖縄へ行く飛行機の中で森山がそんなことを言い出した。
「は⁇これからだろ⁇」
ワケわかんねぇ。
森山、コイツ頭いかれたか⁇
「いや、この5ヶ月間、本当によく頑張ってくれたなって」
「は…⁇チョット、森山疲れてんの⁇」
森山から褒められたことなんて、片手で数えれるくらいだからビックリした。
素直じゃない俺は森山を、心配してるフリをした。
「スケジュール、きつすぎただろ。お前が沖縄に行くって言うから、その分の仕事を無理やりいれたんだ」
「何言ってんの⁇」
「だから、初めから撮影は3日しかなかったけど 俺のスケジュール管理のおかげで一週間沖縄にいれるんだよ」
まったく、鈍感だな…なんて呟く森山。
ってことは…え⁇
最初は3日しか沖縄に滞在できなかったのが、森山のおかげで4日も自由にできるってことか⁇
森山、俺のためにスケジュールも全部変えてくれたのか⁇
やっぱ森山、すげえよ。
「ありがとう」
そういうと森山は窓から景色を見だした。
照れてんだな。