同じ願いで
シャワーを浴びてすっきりしたものの、少し暑かったので窓を開けることにした。
すると、さっきも見た親子がまだいた。
さっきよりも近くに来ていたが、暗闇だったのでよく顔が見えなかった。
窓を開けてテレビを見ていると、さっきの親子の声だろうか。
とても楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
その笑い声を聞いてて、俺はテレビを見る気をなくしてしまった。
また窓辺に座って、ボーッとした。
すると、だんだんウトウトしてきてしまった。
もう俺、疲れたよ…
なあ、萌音。
「会いたいよ…」
ボソッと呟いたおれ。
"大丈夫〜⁇"
そう言って笑う萌音の顔が浮かんできた。
あぁ、萌音に会いたいのに会えないから、幻を見てるんだ。
いつから俺、こんなに弱くなったんだろう。