同じ願いで



ーピッピッピッ




一定のリズムで鳴り響く機械音。





ここは…どこ…⁇




「病院…⁇」





「あら、萌音ちゃん。起きたのね〜」




そう言って笑う看護婦さん。




あぁ、倒れたんだった。




田中さん、怒ってないかなぁ〜…




いろんな人に迷惑かけちゃった…




「丸一日以上眠ってたのよ。」




丸一日以上…⁇




って、今何日⁉︎




カレンダーを見ると、私が倒れた日から2日たっていた。





やばいな…



これは、田中さんに怒られるよ…




すると、看護婦さんがナースコールを押していてくれたため、医師が来た。





隣にはなぜか田中さんもいた。





「萌音…」





起きている私を見て、すこしホッとしたような顔をした。




「田中さん…ごめんなさい…」





申し訳なさで泣きそうになった。




私の体が弱いせいでこんな…




「萌音の…バカッ‼︎」





そう言って、私の額にデコピンした。





すごく痛いけど、これくらいの罰はあって当然だよね…





「なんで気づかなかったの⁉︎」





「昨日まで、きつくなかったから…ごめんなさいっ…」





私はずっと下を向いて謝った。




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