同じ願いで


結局買ったのはすごい額になってしまった。




それでも、私は嬉しかった。





なんだか、こうすることで母親なんだって実感できた。




「萌音、荷物乗せて〜」





車の中に荷物を乗せて、お母さんの運転する車に乗った。





「萌音〜⁇」




「ん〜⁇」




なんだかこうやって話してると本当の親子みたいだな〜。





本当の親子なんだけどね。




本当の親子になれた気がする。




「祐くんが、沖縄で仕事があるって…」




「…え⁇」





沖縄で仕事…⁇




「まだまだだけど、1年後みたい」




1年後…⁇




ってことは、お腹の子たちも大きくなってる頃だよね〜







大丈夫。祐に見つかることはないよね。





それでも…祐と同じ県内に入れるって考えると嬉しくなる。




自分から手放したくせにね。




1年後が色んな意味で楽しみになったし、ドキドキした。





でも、まだまだ先だよね…。




うん。大丈夫。

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