同じ願いで
「私…ずるいよね…祐に嫌われたくないだけで…こんな…」
とうとう私の涙は嗚咽にかわり、言葉を出すこともできなくなった。
波の音と私の嗚咽しか聞こえない、静かな空間。
祐は…今どんな気持ちなのかな…⁇
はぁ〜…
隣で祐のため息が聞こえた。
ため息つきたくなるよね…
振り回してばっかでごめんなさい…
「萌音…ずっと心配だった。ずっと…探してた…」
心配してくれてたの…⁇
その言葉を聞いて私は、安心からか祐の方を向いてしまった。
久しぶりに間近で見た祐の顔。
この2年間で大人っぽくなっていて、でもやっぱりあどけなさは残っている。
祐だ…
「ごめん…わたしっ…」
私の涙は止まることを知らない。
太ももの上で握りしめている拳の上に顎を伝って落ちていく。
「やっと見つけた。俺の最愛の人。」
そう呟いた祐は、私にキスをしてきた。