同じ願いで
次の日、私はご飯の準備をして、7時半に祐を起こしに行った。
寝室は二階の一番奥の部屋にあって、何気に遠い。
その寝室には、私と祐と芽依が寝ていて、隣の部屋では咲華と舞音が寝てる。
私たちの寝室は完璧な防音で、芽依が夜泣きしても双子を起こさないから便利。
それに、夜の営みだって…
このまえの夜のことを思い出して、急に顔が熱くなった。
あー、ダメダメ。
変なことは考えないようにしよう。
ーコンコン
寝室の扉を叩いても返事がない。
案の定、寝てる祐。
早起きしろって言ったのは祐なのに…
「祐、起きて〜?」
優しく肩を叩いてみるけど、起きない。
「も〜。起きてってば〜」
今度は肩を大きく揺らしてみた。
「あとちょっと…」
起きたみたいだけど、祐のちょっとは信用できないな。
「だ〜め。今日はお出かけでしょ?」
"お出かけ"という単語を聞いてか、祐はパチリと目を覚ました。
「おはよう♪ご飯出来てるから、早く起きてきてね」
「あぁ」
その後、ニヤッと笑って私に触れるだけのキスをしてきた。
「朝っぱらから、元気だね」
私も笑ってみせて、子供達がいるリビングへと向かった。