同じ願いで


2人で並んで満員電車に揺られる。





実は、ちょっとだけ祐が私のことをガードしてくれてるみたい…。




後ろはドア、前は祐の胸板。




1度は憧れた事はあったけど、なかなかそういう機会がなかった私。





祐にそういう気持ちがなくても、ちょっとだけ嬉しくなっちゃう。





「なにニヤけてんの。お前。」




すると、上から冷たいような、呆れたような祐の声が聞こえた。





私、そんなにニヤニヤしてたかなー⁇




そうだとしたら、完璧に気持ち悪いやつじゃ…




「うわあぁ…。」





消えるかのような小さい声でうなだれてしまった。





それを見て、祐はクスクス笑ってる。




いや、クスクス⁇



これは結構爆笑してますよね。




あ~。みんなから顔に出やすいって言われてるのに、それを治せないのはなんでだろう。




周りからみたら、絶対私、変‼︎
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