同じ願いで
次の日、朝の10時から天音たちは来てくれた。
芽依がずっとグズっていたらしい。
私が抱っこをしてあげると、すぐに泣き止んで寝てしまった。
「お姉ちゃんになったっていうのに、甘えん坊さんだね」
寝ながら私にしがみつく芽依を、天音がどこか羨ましそうに見ていた。
大輝と一輝は朝起きてからずっと私たちの近くにいて、大輝はすぐ泣くのに一輝は泣かない。
天音は泣かない一輝をずっと抱っこしていた。
「萌音!」
バタバタと足音を立てて、勢いよくドアを開けて入ってきたのは、なんとお母さんだった。
「なんでいるの!?」
「天音に聞いたから、飛んできちゃった♪」
飛んできちゃった♪じゃないでしょ!?
「杉ちゃんは?」
「きてるよ!車を駐車場にとめてる」
あ、お母さんだけ先に来たってことね。
すると、すぐにバタバタと足音が聞こえて、部屋の扉が開いた。
「萌音、生まれた!?」
なんでだろう…
みんな、入ってきたときの顔が一緒なんだよね。
すると、隣に見知らぬ女の人がいた。
「杉ちゃんの、奥さんですか…?」
私がそういうと、その女の人は笑った。
笑ったというより、吹き出した?