同じ願いで


「こんにちは〜」





そういうと、大輝と一輝の担任の先生が出てきて、事務室から大輝が出てきた。





その大輝の姿はボロボロで、髪の毛は切られ、頰にはひっかき傷なんかもある。





「だいじょうぶ〜?」





そう言って頭を撫でると、涙をこらえだした。





「泣いてもいいよ」





そう言って背中をトントンしてあげると、私の方を濡らしながら静かに泣いていた。






「あの、大輝はなんで…」





「ちょっと、喧嘩になってしまって、それがエスカレートしてしまいました…」






すみません!と頭を下げる先生。






「あははは。大丈夫ですよ〜。気にしないでください」






私はかるーく受け流し、大輝と一輝を連れて家へと帰ってきた。






ん〜…



大輝の髪、どうしようかな〜…





あ、今日 祐も髪の毛切るって言ってたし、お揃いにしてみようか?





とりあえず、慎也に連絡して明日の午前に予約を入れた。





慎也は亜子と自分のお店を持っていて、そこが意外にも大繁盛。





私も常連さんだ。




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