同じ願いで
「慎也~‼︎」
亜子の高い声が聞こえる。
2人で必死にお題まで走った。
私たちの引いたお題は…
『6組のお題は~⁇おっと、"大声で校歌を歌う"です‼︎』
私たちのお題を大声で言ってくれた、放送係の人。
歌…って
しかも、校歌⁉︎
よし、やるしかないよね…
「せーの…」
慎也くんの掛け声とともに校歌を歌った。
その瞬間、周りが一気に静まり返った。
そんなに聞かないで~…
恥ずかしすぎて、やかんのお湯が沸騰するくらい顔が熱くなった。
歌い終わって、少しして大きな拍手が聞こえてきた。
それから私たちは戸惑いながらも相手を抜かしてゴールした。