同じ願いで
それから1時間サボって、教室に戻った。
たわいない話とか、亜子と祐の話。
たくさん話せて、本当に気が楽になった。
慎也、ありがとうね…
でもやっぱり、教室に戻ると祐とはなにもしゃべれない。
気まずすぎるよ…。
私たち、前まで仲いい方だったのに なんでこんなに気まずく感じるようになったんだろう…
祐の中でも何か心境が変わったんだろうね。
あ、亜子の事を好きになったからか…
そうだよね、仲がいいクラスメイト から、ただのクラスメイト になっただけか…
今は休憩時間。
でも勉強してる人もいればコソコソ喋ってる人もいる。
このクラス、めちゃくちゃ静かなんだよねぇ…
「おい、おめぇら。なにしてんの⁇笑える。」
急に聞こえた黒い声。
しかも、言葉遣いが悪いし、不良っぽい。
「あ、潤じゃん。」
慎也が声をかけた人物。
慎也、この人と仲良いの⁉︎
そう思ったけど、すぐに納得した。
入学式のときも、祐と慎也と、この潤くんが喋ってたもんね…
それにしても、潤くんは迫力がすごい。
ザ・不良 って感じ。
ってことは、祐と慎也も不良なのかな⁇
あ、でも私が前 不良に絡まれたとき、不良の人は慎也くんを見てすっごく怯えてたよね⁇
やっぱり不良なのかな…
って、潤くん、私と祐に言ったんだよね⁇その言葉。
見事に私たちの方を向いていますよね、コレ…