同じ願いで


そういえば、これってよく考えれば ダブルデート なんだよね…⁇




そう思えば思うほど、幸せな気分になれた。




楽しい時間は過ぎるのがあっという間で、もうすでに太陽は沈んでいた。



「じゃあ萌音と祐、ばいば~い‼︎」



そういう亜子に手を振って、2人で電車に乗った。




「萌音、手。」



会社帰りのサラリーマンで溢れてる電車の中で、私たちは手をつないだ。



1番いい、壁の隣はもうあいてなくて、仕方なく人の横に立ったけど…



隣の男の人、お酒クサイよぉ~



絶対酔っ払ってるよね…



祐、場所代わってくれないかな~って、満員電車の中じゃ、そんなことできないよねぇ…



そのとき、チラッと見えた、祐の後ろ。



あぁ、キスしてる…



祐は私にこれを見せないようにしてくれてるんだね。



祐のそんな小さな心遣いに嬉しくなった。




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