同じ願いで


お風呂に先に入らせてもらい、出るとパジャマなんかも用意してくれていた。




「今上がりました~っ」



リビングに入ってお母さんにそう言うと、ちょうど祐のお父さんと弟が帰ってきた。




「あっ、お邪魔してます‼︎祐くんとお付き合いさせていただいてる近藤萌音です。」




二人に挨拶をすると、二人とも同じ顔で笑ってくれた。




「祐の彼女か~、ゆっくりしていってね。」




お父さんにそう言われ、私は笑顔で頷いた。




「俺、愛斗。まなとってよんでいいからね‼︎」




「うん、よろしくね‼︎」




私が愛斗と楽しく喋っていると、いきなり祐から腕を掴まれた。




「部屋行くぞ。」




そういって不機嫌そうな祐は私の腕を掴んだまま歩き出した。




「祐~⁇怒ってる…⁇」



部屋についた瞬間、聞いてみるけど祐は無反応。



「祐⁇」


無視されてるの…⁇



「ゆう…⁇」



すると、クルっと振り返って私にキスをした。




「泣くなって。俺のこと放ってたから意地悪したくなっただけ。」



そう言って頭をゴシゴシしてくれた。




そして、私のおデコにキスをした。

< 61 / 296 >

この作品をシェア

pagetop