同じ願いで


お昼になり、2人で重箱は食べられないから亜子と慎也を誘って屋上に向かった。



この高校、屋上は基本的に立ち入り禁止だから誰もこない。



…と、思う‼︎



だから、四人で屋上に向かった。



それから屋上は私たちの溜まり場となり、いよいよ誰も来なくなった。



祐と慎也は喧嘩が強いらしく、全校生徒は2人の事を怖がってるみたいだった。



そんなこと最近知ったことだし、今さら何か変わるわけでもないんだけどね~


四人でケラケラ笑っていると、この学校で1番を争うくらい怖い先輩が来た。



せっかくの楽しい昼ごはんが、いっきに静まり返った。



それでも気にせず、私は祐のお母さんが作ってくれたご飯を食べていた。


「おい。邪魔なんだけど。」


そんなこと言われても、気にせず言い返す慎也。


「せんぱ~い、どうしたんすかぁ⁇」


コレ、絶対喧嘩売ってるよね~、慎也。



喧嘩して負けるとか、かっこ悪いことはやめてほしいよね。



そう思っていると、案の定殴り合いが始まった。



私、実は喧嘩とか見慣れてるの。


中学生の頃はだいぶ荒れてたから。


彼氏と他の男子が私を巡って喧嘩したことだってあるし。



とりあえず、私の周りは殴り合いが多かった。



それも、血で血を洗うような喧嘩。



今回もこんな風になるのかなー⁇


そう思いながら祐を応援していた。



すると、ガシッと肩を掴まれ人質にされた。


「おい。こいつどーなってもいいのか⁇」



そう、祐たちに言うけど祐たちは私を助けてくれるような余裕はない。



亜子…助けて~っ


「なにしてんの……よ‼︎‼︎」


よ がすごく強調されていたけど、それと同時にすごい音が聞こえた。



亜子の方を見ると、どこから持ってきたのか木の板があった。



それを使って亜子は、私を助けてくれた。


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