同じ願いで
あれから、ただ平凡な日々が続いた。
田中さんからも連絡は来ないし、モデル なんて仕事はやっぱり夢だったんだ。そう思い始めた。
そんな矢先、田中さんから電話が来た。
それも、私だけ。
「今回は女の子と一緒に撮ってくれないかな⁇」
祐に相談してみると、軽く いいよ。と言われた。
私、できるのかな~。撮影日はまだまだ先だけど、今から緊張してきた。
「萌音‼︎載ってるよ、ホラ。」
ぼーっとしてると、亜子が隣から雑誌を見せてきた。
「俺も見せて~。」
なんて言って、慎也と潤くんも来た。
「やっぱ、美男美女だね。」
亜子がボソッと言うと、慎也と潤くんは同時に頷いた。
「恥ずかしいから、そんなに見ないで~。」
なんて言うけど、雑誌を見てるのは私たちだけじゃない。
クラスの中でも3箇所で見られてる。
もう本当に、恥ずかしすぎる…。