同じ願いで
私…もういらないんだ…
祐とは、もう終わりだね…
「なんで…嘘つくの⁇」
『…は⁇』
一瞬…一瞬だけ、祐の動きが止まった気がした。
『萌音、今どこ⁇』
「ごめん…。祐、もう別れよう…。」
『今どこだって聞いてんだよ!』
祐は初めて私に大声を出した。
すると、今まで騒ぎまくっていた扉の向こうが静かになった。
「ごめんね…」
それだけ言って、一方的に電話を切った。
扉にはチョコの入った袋をかけて、私は祐の部屋の前から走って逃げた。
トボトボと歩き、キリンの公園にやって来た。
足にもたれかかって涙を流した。
もう…本当に終わっちゃったんだ…
私が終わらせたんだね…
感情的になって、自分で壊した幸せ。
私があのとき、祐の話をちゃんと聞いていたらこの幸せは壊れなかったのかな⁇
私の心が弱いから…
言い訳されるのがイヤだった。
別れてって言われるのがイヤだった。
こんなに弱い私でごめんね…
ありがとう。
…さよなら。