監禁されることがお仕事です
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「はぁ、はぁ。と、とりあえず、俺のわがままも、たまには聞いてほしいな。10月の君の誕生日だって、仕事とかで会えなかったし」
息を整える彼の背中をさすっていれば、そんな話をされた。思い出すは誕生日のあの日。確か、会えないからとまったく違う日に軽い食事をしただけ。
彼の誕生日は当日にしたいと思っている。いくら仕事が忙しくとも、やっぱり彼は私の大切な人だ。
自身のことだから、当日に祝われなくてもいいと思っていたけど、彼もまた私を大切に思ってくれているんだろう。
愛する人の誕生日を、当日に祝いたいと。
「付き合う前から君の誕生日は知っていたから、あれやこれやと準備していたのに。今回から付き合えるから、堂々と出来るとはりきって、君の大好きなチョコレートを当日に大量発注しておいたのに。おかげで今年も一人でやるはめになった……。今年も画面向こうの君にプレゼントすることになったよ」
「ちょっと待って。指摘したいところを書類にまとめて提出しますから」
※返答、愛しているから。