俺様ヤンキーと秘密の隠し事。
〈次の日〉

今日は、燎夜と会う日。
何故か緊張している自分がいる。

落ち着かない
落ち着かない

そして、夜が来る。

〈約束の時間〉

燎「待ったか?」

『大丈夫』

早く話を聞きたい。

『話って?』

燎「ああ、伝えたいことがあったんだ」

『うん』

燎「俺、昔、お前に会ったことあるんだ、記憶をなくしたから覚えてないかもしれないけど」

え?

燎「一緒に遊んでいた幼なじみの男の子、あれ、俺なんだ」

え?

燎「俺はまだ、自分を責めてる、俺のせいで、お前の大切な記憶を、俺は……」

燎夜のせいじゃない

『燎夜のせいじゃない!あれは、私が勝手に飛び出して』

燎「俺が投げすぎたんだ、ボールをな」

そんな、勝手な理由……

燎夜は責めすぎた。
もう、大丈夫だよ?
大丈夫!

『燎夜、もう大丈夫だよ?もう、責めないで?燎夜は悪くないから』

燎「俺は………俺は……お前がっ」

『うん?』

燎「……………っ好きなんだ」

『………………っ!?』

燎夜が?
私のことを?

燎「昔から好きだった、初めて会った日から、ずっと、お前がこの学校受けるって、聞いて、なんかムキになった、他の男に取られるのが嫌でここに来た、でも、いざ会うと緊張して、だから、名前変えて別人に成りすましてお前を見守ることにしたんだ」

私のために、ここを?

『嬉しい』

燎「返事、聞かせてくれないか?」

『はい、私でよければ、お願いします!』

いきなり抱きしめられた

『ふえ?』

燎「よかった、断られると思ってたから」

『私もね、お母さんから聞いた話だからあれだけど、その、幼なじみの男の子のこと、気になってたんだ、でも、その男の子が燎夜で良かった!』

だって、これって、両想いって、やつでしょう?
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