君と私の5年間。
小学校3年生の時の、寺田玲から受けた、傷。

傷といっても、外面的なものじゃなくて、内面、心の傷。

怖かったんだ。奏人にあんな態度を取られてフラれるのが。

奏人の口から、あんな言葉を聞くのが。

「なんか....気色悪かった。」「キモい。」

「こっち来んなよ」

寺田玲から発せられる、すべての言葉一つ一つが、幼い私の小さなこころを傷つけた。

イタイヨ...タスケテ....。そう、言っていた。

思えば、小学校6年生の時の、柴野瑠衣にも、面と向かって告白したことはなかった。

バレンタインデーに、友達伝いで告白したんだ。

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