君と私の5年間。
「どんな奏人でも奏人に変わりはないけんしゃーないよ?」

「それに弓道部男子のほうがどの部活よりもかっこいいよ?」

これが天敵2人のおしゃべりに油をそそくことになるなんて思いもしなかった。

ギャーギャーと騒いだあげくに志織ちゃんが放ったのは、私を怒らせるのには十分すぎる一言だった。

「あ、でも林原くんはサッカー部よな?」

.....はぃ?こともあろうか志織ちゃんは1年以上も前の失恋話を掘り出してきた。

しかも....私にとって一番触れて欲しくない、林原くんとの恋愛.....。

それに、林原くんは同じクラスだからこの会話を聞いているかも知れない。なんだか嫌だった。

< 257 / 395 >

この作品をシェア

pagetop