群青色の、空を見上げて。


「おはよー…、うわ、なにその顔。朝からめっちゃ疲れた顔してんだけど」


 親友の茉奈が、机に突っ伏して半寝状態のわたしに声をかける。



「寝不足アンド急激な運動による疲労」




「……あっそう。昨日も天文部あったの?」


 
 この質問に、わたしは力なく頷いた。


 そう、わたしは天文部。


 その名の通り、夜空の星を観察するのが、活動内容。

 星は、昼は観察することができない。と、いうわけで、『天文部だけは夜に活動を行っちゃいましょーッ!』という先代部長の提案により、天文部は夜の活動をすることになっている。


 
 わたしが一年生だったころは、熱血教師ならぬ熱血部長が、わたしたちを山奥まで連れていき、挙句の果てに23時まで家に帰してくれないという恐ろしい部だっら。


 
 ただし、現天文部部長はこのわたし。


 いたって温厚な娘のわたしは、数少ない5人の部員を、23時まで引き止めるなんてことはしない。


 お菓子、温かい飲み物、防寒具着用OK、おまけにけがした時のためのバンソーコーまで用意してある。



 そんなわたしの、わ・た・し・の!夜の活動の工夫によって、天文部の部員は、みんな、仲がいい。



 
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