走夜(第二回短編フェスティバル作品)
今夜も同じ作業を繰り返す。

耳元で刻まれる律動に合わせて、規則的に体を動かす。

何時ものようになだらかな坂道に入る。

ここからは、一本道だ。

軽く見上げた視界に飛び込んで来るのは、何百年、何千年前に放たれた光の粒。

俺は何時も、その空に撒かれた美しい粒を目指して、真っ直ぐに走るのだ。
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