ドラマチック・ロマンス
「花菜せんせだって、可愛いじゃん。」




斗真が、“俺の回りで男子みんな言ってるぜ?一番学校で美人教師ランキングで、ナンバーワンだし”とまたまた俺を驚かせるセリフを吐く。




「何なのそれ?」






「(言っての通りですけど?)」





斗真は、ドヤ顔で俺を見た。何気に手話をしている。




「(花菜せんせ〜、意外と人気だよ~!兄ちゃん、横取りされるなよな!)」




斗真のやつ、手話めっちゃ上達してるし・・・





“んなの、わかってる”と俺も斗真に手話で返す。





「杏ちゃんのこと話したのかよ、花菜ちゃんに。」




チラリと俺を見てフッと笑う斗真。



すこし心配してくれてるのか?


生意気な感じがイラっとするけどな!



何気に花菜ちゃんって言ったか、こいつ・・・・






「あぁ、言ったよ。」





「花菜ちゃん、大丈夫かな?元カノが同じ職場って気まずくない?」




「そうだよなぁ。」





「不安にさせんなよ。」




「わかってる・・・・・生意気斗真。」




斗真・・・・ありがとな。





花菜は、優しい。




花菜と夜のドライブをしているとき、花菜は言っていた。




“かっこいい伊吹だから、彼女がいたっておかしくない”って泣きそうに笑っていた。




泣けよ、花菜・・・・“伊吹は私だけのものだよ”ぐらい言っても良いんだから。




もう、俺は花菜のものなんだから・・・
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