ドラマチック・ロマンス
「俺、一緒に来ている奴いるから、ごめん。」





杏は今でも俺を好きなんだろうか?




「花菜先生と?」




杏が顔をいきなり覗いてくるもんだから、一瞬ビクっとしてしまう。





「知ってるよ〜!好きなヒトの事なら知ってるんだから。・・・・ねぇ、今日、私とデートしてくれたら、私、伊吹のこと諦めるよ。」





・・何、言ってんの?




「ちょっと待って・・・別れても好きだったのか、俺のこと?」




杏は、“そうに決まってんじゃん!”と、俺の手を繋ごうとする。





「ごめんな、デートは出来ない。」




俺は、杏から離れる。





「花菜先生がいるから?」


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