ドラマチック・ロマンス
恋をするって、色々な感情が生まれて、色々な気持ちに支配されたりしちゃうよね。



報われなくて、悔しくなったり、泣きたくなったり、でもやっぱり“好き”だと思ったり。



「恋って正解ってあるのかな?」




「先生でも分かんないの?」




「わかりっこないよ~」




この歳になっても分からないよ。



伊吹に再会するまで、恋とゆうものから遠ざかっていた私だよ?


わかりっこないよ。





「鈴・・・いっぱい恋して、ぶつかって、良い女になろう。それに、ひとつ分かってることがある。」




「分かっていること?」





私は、鈴を見てニィ〜と笑い、スプーンを動かし始める。




「恋をして良かったなぁって思ったんだ。」



つらいこともそりゃあるかもしれない・・けど、嬉しいこともある。




ヤキモチを妬いちゃうときもあるけど、それって、その分、その人を好きってことでしょ?




鈴は、もうとっくにパフェを平らげていて、“先生も、誰かに恋してるんだね”と笑って聞いてきたので、私は伊吹を思い出していた。





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