ドラマチック・ロマンス
一時間目の授業に集中しながら、さっきの生徒から貰った手紙のことをぼんやりと思い出していた。


「初めからもう一度〜~」


ピアノを弾きながら、手紙の文章が頭から離れない。

私よりも若くて可愛い3年生の女の子からの挑戦状・・・ラブレターは私宛ての、挑戦状なのかもしれないと思った。


15歳は子供と大人の狭間で揺れている。この想いは本気なのだろうか?




彼女の名前は菅谷さんと言って、可愛らしい字で、私に思いの果てをぶつけているのが分かる。



≪伊吹くんを取らないで下さい。私も伊吹くんが好きです。大好きです。お願いだから、私から伊吹くんを取らないで。どうか、どうか、よろしくお願いします。
菅谷亜子≫


手紙から溢れだしている“伊吹くん”とゆう名前・・・菅谷さん・・・



菅谷さん、あなたはどんな女の子?





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