ドラマチック・ロマンス
体育際での、かっこ良く走っている伊吹。

前のリレーの走者を追い抜いて、颯爽と走っている伊吹が、すごく好きだ・・・




この体育際から、伊吹はまた私を見つけると声をかけてくれりようになった。




『理科のオッチャンに怒られたー!』
『辞書貸してくんない?』
『次の授業なに?』



ドンドン成長していく伊吹が好きで、
いつも笑っている伊吹が好きで、私の頭を通りすがりにポンポンと撫でる伊吹が大好き・・・



そう思っても、告白さえ出来ない自分が、もどかしくて、情けなかった。


あの頃、私にとって足りなかったモノって『勇気』だったんじゃないかな・・・





私の思い出の小人は、『ゴメン、キャパオーバー、一旦閉じるよ』と思い出ページを閉じてしまった。



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