ドラマチック・ロマンス
「花菜さん、おまたせしました、あんみつになります。」




「ありがとう、海ちゃん!」





ここのスタッフの海ちゃん。“海ちゃん”はアダ名らしく、本当は“小海(こうみ)ちゃん”とゆう可愛らしい名前みたい。
みんなが海ちゃんと呼ぶので私も、海ちゃんと自然と言うようになっていた。




「海ちゃん、いつも笑顔が素敵だよねぇ、いつも癒やされてるよ!」



こんな遅い時間なのにも関わらず、笑顔を絶やさない海ちゃん。本当に偉い!




「って、どうしたの??」




海ちゃんを見ると、なんでか涙目で私を見つめている。




「・・・・ こんな優しい言葉、普段聞き慣れていないもので・・・嬉しくって・・優しいですね、花菜さんって・・・」





海ちゃんは、そう言いながら照れたように笑っていた。
そんな、海ちゃんを見て、私も笑っていた。



こうゆうの時々あるよね・・・

ふと、誰かに褒められたりするだけで、どこかほっこりして、嬉しくなる。もっと頑張ろうって思うよね。



海ちゃんは、可愛らしく笑ってくれた。




「私、花菜さんと伊吹さんが憧れの二人なんです。いつもラブラブで、この前来て頂いた時も、すごいラブラブで、本当に憧れます!!」



「・・・そんな・・・」



「伊吹さんが花菜さんを、すごい大事にしてるのが分かりますから。」


海ちゃんは、“えへへ”とニカっと笑うと、“お話してすいません”と言って、お店の奥の方へ行ってしまった。





< 184 / 252 >

この作品をシェア

pagetop