ドラマチック・ロマンス
「・・・・花菜・・・花菜〜~~」




伊吹が私を呼ぶ声が優しくて、呼ばれる私もキュンキュンしてきてしまう。




「伊吹、そんなに嬉しい?」



「あたり前だろ! 花菜、今すぐ籍入れよ。な?」




・・・・・・・・・ん? ・・・え?




「花菜、ありがとう!俺、めっちゃ、嬉しいよ!!俺、花菜と、子どものために頑張るから、花菜は俺に着いて来いよ!」


・・・・・・・キュン。伊吹にそう言われ、私はおもわずときめきずにはいられない。
でも、ちょっと待って・・・・



「・・・・・え、ちょ、ちょっと待って、違うよ!赤ちゃんが出来たのは、美咲だよ。美咲!!!」




「・・・・・・・え?」




伊吹は、再びポカーーンとする。ありゃ、勘違いしちゃった?




「あはは、勘違いしちゃった?」




「え、・・・・・・・・・・蝶野?」



私は“そうそう!”とはっきり伊吹に言うと、伊吹は未だにポカーーンとしている。






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