ドラマチック・ロマンス
伊吹は面白いぐらいに、力が抜けた。




「本当が良かった?」



伊吹は私を照れたように、戸惑いながら見る。けど、まだ顔が緩んでいるのが分かった。





「・・・・わかんない。けど・・・言われたときは、最高に幸せだって思ったよ。だって、花菜と俺に子どもだぜ?嬉しくない訳ないじゃん。花菜が、もっともっと好きって思った。」




「本当は出来てないよ?」




伊吹は“わかってるよ”と、優しく私を見て、顔をふにゃふにゃにする。


ねぇ、伊吹・・・・私を見るとこんなに顔が緩むの?




「・・・・・・残念って言えば残念だけど、まぁ、いずれは結婚すんだし。・・・今は、二人でらぶらぶでいような。」




「うん。」




「なぁ、何、照れてんの?」




だって・・・伊吹が嬉しいセリフばっかり言ってくれるからさ。


“いずれは結婚すんだし”って最高に嬉しい約束だ。



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