ドラマチック・ロマンス

「トーコ先生、朝練？」



「走るのは、生徒ですけどねぇ。私も、学生時代はすごく走るのが好きだったんですよ〜！」



なんだか可愛いトーコ先生。トーコ先生は陸上部の顧問だ。


その細い体で、走るのが速いトーコ先生。なんかトーコ先生・・・いつもよりキラキラしてる？




「トーコ先生、なんかありました？」




「え？」




私の勘違いだったら、恥ずかしいけど、なんだか明るい気がするなぁ。



私がそんな問いをするものだから、トーコ先生のほっぺが桃色になり出した。




「高校時代の先生に、つい前日の陸上部の大会で会ったんです。」



“その先生も、陸部の顧問だったんで！まだ顧問やっていたなんて知らなかった！”とトーコ先生は、両手を合わせて嬉しそうにしている。

　

「私・・・高校の頃、その顧問の先生が好きだったから、会えて嬉しくて、嬉しくって！」



「それはすごいね！なんか、こっちまでドキドキしてくるよ。」


トーコ先生の話に、花が咲きはじめた。