ドラマチック・ロマンス
「え、だれ?だれ?」



「星野先生が婚約者?」



生徒たちは、何を言っても楽しそうにしている。




・・・・・私、何を言ってしまったんだろう。伊吹が、今、ココにいたら、なんて言うかな?




『花菜は、悪いこと言ってないよ。』とか言ってくれる?




もっと、もっと・・・器用な言い方があったはずなのに・・・



生徒たちには「ほら、ゴミをきちんと拾い終わって!」と、私は、ゴミ袋を持ち、海岸を早足で歩いた。




遠くで「花菜先生、恥ずかしがりや〜!」などと生徒たちの笑い声が聞こえるが、私は気にせずただ歩いていた。




・・・・あぁ、なんかややこしくなっちゃった・・慌てた私を見せちゃったなぁ。




それもこれも、星野先生が私を傘にいれるから・・・



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