ドラマチック・ロマンス
部活が終わり、生徒のみんなの帰りを見届けて、私も帰りの仕度をすると、残っている先生たちに挨拶をして、足早に職員室の扉を開けた。




・・・・伊吹に会いたくて仕方がない。




校門には、当然いないし・・・きっと、どこかで待ってくれているはずだ。




夕日のヒカリと、チャイムの音。




グラウンド、走っている生徒たち。




この学校で、キミに出会い、恋に落ちた。




そして、大人になった私たちは、もう一度、再会して・・・





「よっ、おつかれさん。」






伊吹が、校門を少し歩いたところの、隅っこで私に気づいて手を上げた。





「伊吹!」




私は、自転車を動かして、伊吹に近づいた。伊吹は、変わらない笑顔で私を見て、頬が緩んだ気がする。





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