ドラマチック・ロマンス
今日の見回りは岸本先生らしく、夜の校舎を巡回していたらしい。



「岸本先生、久しぶりですね〜!」



「めっちゃびっくりしましたよ!最初はオバケかと思っちゃったよ、俺。」



私と伊吹は、岸本先生に交互に話かけると、岸本先生はニコっと変わらない笑顔を見せてくれた。


変わらないなぁ〜!私は、ほのぼのとした気持ちになってしまう。



「日高は、四月からよろしくね。この学校、イケメン多いんだよなぁ。まっ、日高が来るの待ってるから。」



「はい!よろしくお願いします!」


岸本先生は、科学の先生であり、校長先生になった御方。



「えっ、花菜、ここのせんせいになんの?」



伊吹はとゆうと、目を見開いてビックリした表情をし私を見る。



あ!・・・・そうだった、伊吹にまだ言ってなかったんだ。


 
「ごめん、伊吹。言うの遅くなっちゃて。私ね、四月からこの学校で音楽の先生やることになりました!」


伊吹は、またまた目を見開いた。


「マジかっ!?すっげーじゃん、花菜!夢、叶ったんだな。」



岸本先生は、伊吹の方をチラっと見るてと、ニコっと眼鏡を上げるように、朗らかに微笑む。


伊吹がこんなにも喜ぶなんて思ってなかった。



そんな伊吹も、ニコっと岸本先生を見て微笑む。


「そんな喜んでくれるんだ? ありがとう。」



なんか照れて伊吹をみると、ニカっと笑っている伊吹。


「君たちも、遅くならないうちに帰りなさいな。」と岸本先生はにこやかに笑い、「まぁ、もう大人だよね。」と、私たちを通り過ぎる。





「花菜ってば、すごいじゃん!」



伊吹は、ワシャワシャと私をちょっと乱暴に撫でている。そんな伊吹を私は見上げたのだった。



それにしても、偶然ってスゴイ!!

来春からは私もこの学校の教師になるんだら、

もっともっと頑張らなきゃだよね!


今いる学校では、産休に入ってしまっている先生の私は代理の教師だ。

産休に入っていた音楽の先生が産休を終えて戻って来るのだ。




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