ドラマチック・ロマンス
「え、いや・・・・おまえは俺と二人で良いのか?」



鈴は、たまげた様に目を広げた。



「え、じゃあ、将太は私と二人で良いの?」




なんか、鈴と俺はセットみたいな勢いで、鈴が聞いてくるから、何となく聞いてしまったけど、鈴のがうわてらしく、逆に聞き返された。




「俺は・・・・・」




俺は、クラスの奴らで、女子で仲が良いのか鈴だと思ってるし、鈴も良く話しかけてくれるし、笑ってくれるし。



1番、話しやすい。


それに・・・・



「俺も、鈴が良いかな?」




鈴は、もう一度“きょとん”とすると、にやにやしだして、顔の筋肉が緩んだ。




「将太は、私が良いの?」




俺は、鈴を見ないように顔を覆うと、鈴の笑いごえが聞こえる。




「・・・ばぁか。付き合ってんだから、当たり前だろ?」






「へへ、だってさ・・・将太が“誰と行くの?”みたいに聞くんだもん。“彼氏は?”みたいに・・・。ちょっと、ガッカリしちゃうって。」



「ごめんな、山田に嫉妬して、つい・・・」



そうなのだ、鈴は山田に言い寄られているため、ちょっと俺は、鈴に意地悪してしまった。


わり、鈴・・・

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