ドラマチック・ロマンス
“なんだよ、それ!聞いてねぇ!!!”と、目くじらを立てて怒る圭太は、私の腕を強く掴んだ。




「いたいっ!」



痛がる私を余所に、圭太の興奮はおさまらない。



強くなる一方だ。




「圭太ってば!!」




大きな声を出して、圭太の手の力を弱めると、圭太が私をあわあわして、覗き込む。




「亜子? ラブレターっていったい何だよ!?」




「圭太に、関係あるの?」



私は、平然と圭太に問いかける。



圭太は、まだまだ興奮は収まらず、声は大きくなるばかり。




「あるに決まってんだろうが!!」



「何で? 幼なじみだから?」



圭太は、呟く。ちょっと、声のトーンを低くして。


喉仏が、揺れた。



「・・・・まぁ、そうだよ。・・・幼なじみだから。」


圭太は、力尽きたのか、両膝を伸ばしていたのに、へなへなと沈んでゆく。



圭太の頭に手を伸ばして軽く撫でてあげた。




「おまえ・・・わからずや」



「はぁ?」



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