ドラマチック・ロマンス
言った、言ったもんねっ!!



伊吹は、私の告白に驚いてる? はたまた、迷惑と思ってる?


 
伊吹がなんて言うのか恐い・・・




「っとゆうことだから! なんで今更って感じだよね! これは私の一人よがりだから気にしなくて良いからね!
 忘れてくれて良いからね!!」




恥ずかしくて、いても立っても居られなくて、私は昇降口まで走って行こうと思って、走り出す。



だけど−−−−−−−。




「花菜、止まれ! 忘れるわけねぇーだろ!」





大きな伊吹の声に言われた通りに立ち止まる。




「ってか、本当か?」






私は、「うん!」と返事をすると、「そのままで聞いていて良いから」と伊吹の声がして、私は前を向いたまま。





だんだんと足音が近づく音がする。






「・・・俺も、ずっと好きだったよ。」




・・・・えっ・・・・・今なんて?






足音が近づいて、近づいて、近づく。




伊吹が私の後ろにきっといる。




「俺も、ずっと好きだった。諦めずに進む花菜が好きだった。くじけても、泣き言言わない花菜が好きだと思った。 笑顔が可愛い花菜が、好き。」




・・・・・本当に? ウソでしょ?




「この言葉、忘れんな。」



伊吹が力強く言ってくれたのが分かる。


私は、振り向くと伊吹の照れた姿がそこにあった。




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